製菓会社の策略にまんまと騙された哀れな子羊たちのお話

~登場人物~

♀千代子  小さくて元気一杯の女の子。月餅に恋心を寄せる。
♀紋舞 蘭 クールビューティな千代子のお姉さん的存在。月餅とは幼馴染らしいが・・・
♂桜 月餅 寡黙なイケメン。毎年大量のチョコを貰ってるくそリア充。
♂桜 最中 うるさいやつ。元気いっぱい。毎年チョコがもらえない我らが非リア代表。

~本編~

千代子「チョコなんて作ったことないし、上手に出来るかな……」

蘭「手作りって言っても、売ってるチョコ溶かして型に入れて固めるだけでしょ?」

千代子「たしかにそうだけど…なんかその言い方は夢がないなー」

蘭「夢がある言い方して欲しいの?ならチョコを型に入れる時に好きな子に対しての愛情を入れれば?」

千代子「入れればって投げやりだね…」

蘭「ほら、口動かすのもいいけどしっかり手を動かす。湯煎で溶かしてる間はしっかり混ぜないと愛情入れる前に固まるわよ?」

千代子「は~い。愛情込めてかき混ぜまーす」


蘭「でも千代子が、チョコ作るなんて珍しいわね。」

千代子「うん…今年で中学卒業したら月君と別々の高校で離れちゃうし、最後だから思いを伝えようって。」

蘭「そう…だよね・・・」

千代子「そんな悲しそうな顔しないでっ!大丈夫だよ!私達高校が別々になっても親友だよ!会えない分毎日メールするし!」

蘭「毎日は面倒だから遠慮するわ」

千代子「ひどいよーー!」

蘭「冗談よ」


蘭「ねぇねぇ」

千代子「どうしたの?」

蘭「思ったんだけど、普通のチョコ作るだけじゃつまらなくない?」

千代子「ん〜?どういうこと?」

蘭「普通に作ってもインパクトがないかなーって。どうせなら他の子と差をつけられるようなチョコの方がいいのかなーって」

千代子「おお!流石蘭ちゃん!で!具体的には?」

蘭「少しは自分で考えなさいよ…ん〜ドライフルーツとかどうかしら?チョコと相性と良さそうだし」

千代子「あ〜!いいかも!女子力高いですなぁ〜」

蘭「何が女子力よ。私よりちょこの方がよっぽど女の子らしいじゃない」

千代子「そんなことないよ!蘭ちゃん頭いいし、とっても物知りだし、優しいし…今日もこうして手伝ってくれて。本当ありがとうね。」

蘭「照れるからやめてよ。もう。それに……」

千代子「ん?」


蘭「優しくなんて…ないわ。私はズルいだけよ……」



千代子「えいっ」


蘭「んむっ!?」


千代子「甘い?」

蘭「そりゃ…チョコだし…」

千代子「このチョコみたいに、蘭ちゃんはもうちょっと自分に甘くてもいいんじゃないかな?」

蘭「自分に…甘く?」

千代子「そう!何て言うかな…金平糖みたいな感じ?」

蘭「チョコじゃなかったの?笑」

千代子「うーーん。こう…パステルカラーの可愛い感じを残しつつギザギザのクールな感じも残しつつ砂糖みたいに甘い感じ?」

蘭「ちょこの世界は時々分からないわね…」

千代子「そーかなー?とにかく!もっと甘くいこーー!甘くない金平糖なんて金平糖じゃない!!」

蘭「甘過ぎると太るわよ?」

千代子「それは言わないでっ!!」


~バレンタイン当日~

蘭「告白予行練習」

千代子「いきなりでごめんね!ずっと前から好きでした!」

蘭「案外ストレートなのがいいんじゃないかしら?」

千代子「恥ずかしくてこれは無理!」

蘭「ふーん…」

千代子「意外だわ。みたいな顔しないでよっ!」

蘭「……」

千代子「否定してよっ!!」

蘭「ごめんなさい(笑)少しからかい過ぎたかしら。そうね…一つだけアドバイスするとしたら、自分に自信を持つことね。」

千代子「それって結構難しくない?」

蘭「告白で卑屈になってもしょうがないでしょ?アイツ結構鈍感なとこあるから、モジモジしてたら伝わらないわよ?」

千代子「うん…出来るかどうか分からないけど…」

蘭「……」

千代子「ううん。私ならきっと出来るから!行ってくるね!」

蘭「行ってらっしゃい」


~放課後教室にて~

月餅「おせー。」

千代子「ご、ごめんね!!ちょっと作戦会議してたら遅くなっちゃって」

月餅「作戦会議?」

千代子「な、なんでもないの!こっちの話!」

月餅「そうかよ…で?話って?」

千代子「えぇとね…あのね…」

月餅「……」

千代子M(言わなきゃ・・・私の気持ち・・・伝えなきゃ!)

月餅「……」

千代子「あのーね…その…」


月餅「チョコか?」

千代子「ぇええ!?なんで分かったの!?」

月餅「なんでって…今日バレンタインだろ?それぐらい察するって」

千代子「そーだよね…あはは…」

月餅「あのさ」 千代子「あのね!」

月餅「悪い…俺からいいか?」

千代子「う、うんっ。」



月餅「俺、今年はチョコ誰からも貰わないようにしてるんだわ。」


千代子「えっ……」


月餅「俺さ、昔からずっと好きな奴がいて…そいつの事が好きだから義理とかも含めてそいつ以外からは貰わないようにしてんだ」


千代子「そう…なんだ…」


月餅「なんか悪いな…」

千代子「ううん!いいの!」


・・・


千代子「それじゃあ、私帰るね!」

月餅「おう。もう暗いから気を付けて帰れよ。」

千代子「ありがとう。ばいばい。」




千代子「蘭ちゃーーん!待たせてごめーーん!」

蘭「お帰り。どう…だった?」

千代子「俺は愛する女以外からチョコは貰わない主義なんだ…ふっ。ってクールに振られたよ!」

蘭「何が愛する女よ…あのバカ」

千代子「いや、実際そんな風には言ってなかったけどね(笑)でも、自分の好きな女の子以外からは義理も本命も貰わないんだってー。」

蘭「そう…なんだ…」

千代子「どうして、蘭ちゃんがそんな悲しそうな顔するのー!もう!」

蘭「するに決まってるでしょ!!あんなに頑張って作ったのに、受け取りもしないなんて…あーなんだかイライラしてきたわ!今からあいつの所に行って無理矢理にでも!」


千代子「いいの。もう…いいんだ。」


蘭「ちょこ……」

千代子「それにね!なんか…こう月君の彼女は私じゃないなーって思ったの。月君なんだか凄く悲しそうな顔してて…正直どうしていいのか分からなかった。だからね、月君は未来の彼女さんに任せることにしたの!」

蘭「ちょこがそこまで言うなら…取り敢えず今日は帰りましょうか。」

千代子「うんっ!帰りにファミレス寄ってこ!振られた記念に一番大きいパフェ食べるの!!」

蘭「夕食前にお腹いっぱいになっちゃうわよ?」

千代子「今日はいいのー!!…ってあー!!!」

蘭「いきなり、大きな声出してどうしたのよ。」

千代子「教室に忘れ物した!」

蘭「もう駅だし明日にすれば?」

千代子「け、携帯忘れたの…」

蘭「どーすんのよ!」

千代子「うーーん…やっぱり取りに行ってくる!時間も遅いし女蘭ちゃんは先に帰ってて!失恋パフェ大会はまた今度ね!」

蘭「ちょ、ちょっと!私も着いて行くわよ…って行っちゃった…」


~学校~

千代子「夜の学校て流石にちょ~~っと怖いかも・・・蘭ちゃんについてきてもらえばよかったかな~・・・って誰か・・・寝てる・・・?」

最中「zzz…」

千代子「これ…起こした方がいいよね?あのーーすみませーーん!ユサユサ」

最中「んがっ!」

千代子「きゃっ!」

最中「チョコくれ!!」

千代子「え!!?」

最中「ふぁぁああ・・・やっべぇー…放課後の教室で待っていたら寝ちまってた」

千代子「ええーと…誰かを待っていたの?」

最中「誰かっつーか。俺にチョコをくれる素敵なレィディーを待ってたのさ」

千代子「れいでぃ~?何それぇー」(けたけた笑います)

最中「レィディーはレィディーだろ?んで、先輩?は何でこんな時間まで学校にいるの?」

千代子「私は忘れ物を取りに来ただけだよー。」

最中「ふぅーん。そうかそうか…ん?クンクン」

千代子「な、何かな?」

最中「チョコだ…先輩からチョコの匂いがする!!!!」

千代子「あーーーたしかにチョコ…あるね(笑)」

最中「マジで!!!ちょーーーだい!」

千代子「うーーーん。でもこれ、同級の男の子に渡せなかったチョコなんだ。」

最中「渡せなかった?先輩も寝過ごしたのか?」

千代子「ちがうちがう。貰ってください!って渡したけど、好きな子がいるからーって受け取ってくれなかったんだ。まー要するに振られた?(笑)」

最中「なんだそいつーー!折角作ってくれたのに勿体無い事言いやがって!俺だったら殴り倒してたぞ!」

千代子「チョコ貰ってくれないからって殴り倒しちゃダメでしょーー(笑)本当君は面白いなぁ(笑)」

最中「そうかー?」

千代子「じゃー分かった!この失恋チョコでも良かったら君にあげるよ!」

最中「本当か!?欲しい!!失恋チョコ欲しい!!」

千代子「自分で命名したけど、失恋失恋言われると流石に心に刺さるなぁ…(笑)でーも!その代わりに一つ条件があります!」

最中「なんでも!なんなりと!ご命令ください!」

千代子「帰り道真っ暗だから、駅まで送って行って欲しいなー」

最中「承りましたぁ!!!一名様ご案なーーーーい!」



蘭「もぉー!あの子はいつも人の話を聴かずに飛び出すんだから!一人じゃ帰り道危ないのに…どうすんのよぉー…」

月餅「蘭…?」

蘭「月餅…」

月餅「一人か?」

蘭「千代子と帰る予定だったんだけど、忘れ物したーって学校に戻っちゃったのよ。」

月餅「そうか・・・あのさ、さっき」


蘭「…どうして、千代子を振ったの?」


月餅「デリカシーがないんじゃないか?」

蘭「そう?あんなに可愛い子を振る男の心情を知りたかったのだけど」


月餅「なら、教えてやるけどな」


蘭(遮るように)「ごめんなさい。私が悪かったわ」


月餅「謝るなよ…」


蘭「友情と恋愛だったら私は友情を取るわ…」


月餅「お前がそういうなら待つよ…」

蘭「本当にごめんなさい・・・それと、よかったらこれ。」

月餅「バレンタイン…チョコ」

蘭「義理チョコよ。千代子と一緒に作ったやつ。」

月餅「そうか…」


突然蘭の電話が鳴る


蘭「もしもし!もうー勝手に飛び出して!だいたいちょこはいつもいつもねぇ!……え?帰り道チョコ一つでボディーガードを雇った?ちょ、それどういうこと…ってちょっと!」

月餅「千代子さんか?」

蘭「なんだかよく分からないけど、駅まではチョコで雇った男の子がボディーガードしてくれる?そうよ。」

月餅「チョコで雇ったボディーガード?それ、逆に危なくないか?」

蘭「学校から駅までなら、それなりに人通りも多いし大丈夫でしょ。向こうもなんとかなりそうだし、私達も帰りましょ。」

月餅「そうだな。」


蘭立ち止まる


月餅「どうした?」


蘭「義理チョコの分…私もしっかりボディーガードして。」


~桜家~

最中「たっだいまぁー!!!」

月餅「おかえりー」

最中「チョコレイト一個!チョコレイト一個!!!!」

月餅「帰ってきて早々なーに悲しくなるような歌うたってんだよ。」

最中「よくぞ聴いてくれた兄貴よ!!!」

月餅「なんかめんどくせーテンション」

最中「この俺!ついに!女の子からチョコレートを貰いましたぁあ!!」

月餅「ぱぱぱぱーんぱーぱーぱっぱらー(レベルupの音」

最中「しかもしかもしかも!相手は先輩ですです!!!」

月餅「おう。まじか。意外なところからもらったな。」

最中「しかもしかもしかもしかも!駅まで送り迎えしましたぁ!!」

月餅「おう。まじ…ってえ?マジか?」

最中「うん。ところで兄貴は?」

月餅「俺も…一個だけ貰った。」

最中「あんなにモテる兄貴が珍しいなぁ…どんなやつ?見せて見せて」

ガサガサ

月餅「これこれ。開けてみるか…ってなんだこりゃ…」

最中「ぶふっ!チョコレートにでっかく義理って書いてあるぅー!なんだこれぇ!だっせぇ!」

月餅「アイツ…ところで、お前のは?」

最中「あーん?俺?もう食っちまったよ?」

月餅「道中食ったのかよ・・・」

最中「なんか金平糖が入っていたぞ!!」

月餅「チョコの中に?」

最中「そういえば!お返ししなきゃ!」

月餅「ホワイトデーのこと?」

最中「そう!ホワイトデー!」

月餅「一緒に買いに行く?」

最中「お小遣い前借りして使っちまったせいで、4月の頭まで所持金500円です…」

月餅「計画的に使おうな…」

最中「どーしよぉお!兄貴ぃ!」

月餅「そうだなぁ…お菓子でも作るか」

最中「あの面倒臭がりの兄貴が珍しいいい!」

月餅「渡したい相手がいるんだよ。」

つづく・・・?
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襲いたいなら襲ってもいいのよ

~登場人物~

♂男さん 後輩。密かに先輩に恋心を抱いているが・・・
♀女さん 先輩。色々と豪快な感じの人。案外バリボー。

~本編~

女「どうしよう…終電…逃しちゃった…」

男「あれ…先輩…?」

女「ん〜?ぉお!後輩ちゃん!奇遇だね!どうしたの?」

男「どうしたのって…先輩こそこんな時間にどうしたんですか?」

女「ちょっと、上司に付き合わされて飲んでたらこんな時間に…終電前に帰るつもりだったんだけど、ちょうど一分前に終電も逃し、途方にくれてるのよ…」

男「へ〜そうなんすか。大変すね。それじゃ」

女「ちょぉお〜っと待ちなさい」

男「なんすか、先輩」

女「か弱い女性が一人終電を逃して困っているのよ!」

男「か弱い女性は12時に過ぎまで飲んだりしません」

女「ねぇ〜おねが〜い〜。一晩でいいから泊めて〜」

男「いやですよ!会社の人にバレたら勘違いされるじゃないですか!」

女「別にお互い恋人いないんだし、いいじゃ〜ん」

男「いやですってば!てか、酒くっさ!!」

二人でゴチャゴチャ言い合いながらだんだんフェードアウトします。


女「ふっふ〜ん♫おじゃっまっしまっ〜す♫」

男「夜なんだから静かにしてくださいね」

女「男の一人暮らしってこう…もっとゴチャゴチャしてると思ったけど、案外片付いてるわね〜」

男「いいから!!もう寝ますよ!」

女「い、いきなり寝るなんて大胆なんだか…」

男(遮って)「寝ないなら家出しますよ?」


女「ねぇねぇ…」

男「なんすか…」

女「どうしてお布団二つもあるのかな…」

男「そりゃ、布団二つ買ったからですよ…」

女「そうじゃなくて…彼女とか泊めたりするのかな〜て…」

男「お互い独り身だってさっき自分で言ってたじゃないっすか…」

女「ねぇねぇ…」

男「なんすか…」

女「今さ、後輩ちゃんは好きなこととかいるの…?」

男「早く寝ますよ…」


女「ねぇねぇ…」

男「なんすか…」

女「寒くない…?」

男「飲み過ぎじゃないっすか?」

女「寒いから…そっちの布団いってもいい…?」

男「(ちょっとイライラしながら)いいですけど、こっち来たら襲いますよ?」

女「いいよ…」

男「えっ!ちょっ!!」


お布団ガサガサするSE入ります


女「ねぇねぇ…」

男「…」

女「…襲わないの?」

男「うっさいバカ!黙れバカ!寝ろバカ!」

女「ふふふ…ねぇねぇ(ちょっとイタズラっぽく)」


女「寒いから、もうちょっとくっついてもいいかな?」


男「えっ!?!?」


お布団ガサガサSE


女「ねぇねぇ…」

男「もう何すか!」

女「大好き…」
プロフィール

しゅん@声劇台本

Author:しゅん@声劇台本
声劇が趣味の暇人でございます。
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