先生と俺

〜キャスト〜

大月 ♂ 高校二年生。冷めてる今時の子。
河口 ♂ 大月の担任。かつては先生も今時の子。
榊原 ♀ 大月の学生時代の担任。おっぱいが大きい。


〜本編〜

適当にノックをして教室に入る大月

大月「失礼しまーす」

河口「まだ何も返事してないぞ。勝手に入って来るなよ」

大月「だから失礼するって言ったじゃないですか」

河口「相変わらずお前は可愛くないな。俺に何か用か?」

大月「用事というか相談がありまして。俺2年A組の大月っていいます。」

河口「知っているよ。俺はお前の担任の河口だ。茶番はいいから相談をどうぞ」

大月「昨日の夜、彼女と電話していたんですが……」

河口「え、お前彼女とかいたの!?」

大月「いますよ」

河口「ビックリだな。お前みたいな奴は、高校生の恋愛なんて無駄な時間とお金を浪費するバカのする事です。とか言い出しそうなのに」

大月「一理ありますね。で、相談内容なんですが昨晩彼女と電話していたんですけど、彼女に『同じクラスの溝口から告白された。どうすればいい?』って聞かれたんですよ」

河口「ほう」

大月「なんで俺にそんな事聞くんだろうと思って。そんな事実知ったら溝口とも気まずくなるし、彼女は何考えているんだろうって」

河口「そりゃ、お前引き止めて欲しいんだよ。『お前は俺の女だ!』って言って欲しいんだよ。女はいつだってメンドクセー生き物だからな」

大月「えぇ……何それ。今まで面倒臭くないから彼女と付き合ってたのに」

河口「はぁ?好きだから付き合ってたんじゃないの?」

大月「面倒臭く無いのが好き。好きの形って色々あると思うんですよ」

河口「じゃあ別れれば?振れば?溝口と幸せになってくれーって言えばいいんじゃねえか?」

大月「そんな事言ったら俺が薄情者のクソ野郎って噂が蔓延して高校生活で生きにくくなる」

河口「はぁ……これは教師じゃなくて一個人の感想として言わせて貰うわ。お前って最低な人間だな」


〜20年前〜

河口「世の中全て打算的に回っていると思うんですよ。性善説なんて生まれ変わっても信じる事が出来ませんね」

榊原「君ね、たかが高校生でしょ?まだ20年も生きてないのに、世の中を斜めから見て楽しい?生きにくくない?」

河口「とっても生きにくいです。でも死ねないので文句言いながら斜に構えて生きてます」

榊原「最近の若者ってのは皆そうなのかなぁ……折角生きるんだから楽しい方が素敵だと思うんだけどなぁ。あ、河口君恋愛とかは?」

河口「彼女なら一応居ますけど」

榊原「なら彼女の為、誰かの為と思って生きてみたら?自分の好きな人の為に動けるって幸せじゃない?楽しくない?」

河口「誰かの為とか偽善者然としていて吐き気がします。恋愛なんて生きていく上での世間体ですよ」

榊原「河口君。これは教師じゃなくて一個人として言わせて貰うわ。貴方って人として最低ね」

河口「……」

榊原「今のままじゃ最低だから、私がいい男にしてあげる」


財布からお金を差し出す榊原


河口「何のお金ですか?」

榊原「はい。これで今週の土日彼女とデートしてきなさい。そこで何も分からなかったら、何も変わらなかったら彼女と別れなさい。あなたが世の中をどう見てどう生きるかは自由だけど、あなたの曲がった世界に周りを巻き込むのはやめなさい」

河口「先生って、結構キツイっすよね」

榊原「そう?学校では優しい先生で通ってるけど?大人は本音と建前を上手に使えるのよ」

河口「本音と建前……か。じゃあ俺が今日相談しに来ただろ?本音は面倒臭いけど建前上教師だから親身になったってこと?」

榊原「ふふっ。あなたもやっぱり高校生ね。本音も建前も、河口君が私を頼ってくれて嬉しかったわ。それだけよ」


〜回想終了〜

河口「お前って最低な人間だな。だから俺がいい男にしてやる」


財布からお金を差し出す河口


大月「なにこれ」

河口「この金使ってデートしてこい。そうだな……海に行け。別に泳がなくいい。海辺行って浜辺歩いて、日が暮れたら近くのホテルに泊まって一晩過ごせ」

大月「……なんで?」

河口「絶対お前の中の何かが変わるから。ダメだったら別れろ。相談タイムは以上だ」

大月「なぁ、先生」

河口「なんだ。もう相談タイムは終了だ」

大月「俺さ……正直クラスで浮いてるだろ?遅刻も多いし、愛想も悪いし。でも、今日いきなり先生のとこ来てさ……」

河口「俺はお前が相談に来てくれて嬉しかったよ。それだけだ」

大月「それは……教師としての建前?」

河口「ははっ。お前やっぱりまだガキだな。なんだか安心した」

大月「……」

河口「教師としても一個人としても、お前の相談に乗れて嬉しかったよ。ほら、分かったらとっとと帰れ帰れ」

大月「ありがとう……。それと、金は要らねぇよ。バイトしてるし」

河口「貧乏学生が強がるなよ。俺より偉くなったら美味い飯でも奢ってくれ」

大月「公務員以上に出世出来る見込みがない。それに、5000円じゃいいホテルに泊まれないしな。さようなら先生」


教室を出て行く大月


河口「本当可愛くねぇやつだな。俺の時代は五千円あれば1日遊べたんだよ。ばーか」


〜第1話完〜
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