暖かい家族の話

~登場人物~

父♂ 研究者
母♀ 小説家
兄♂ ブラコン
妹♀ おませ


~本編~

妹「ただいま~!ママお兄ちゃんは?」

母「まだ帰ってないわよ~」

妹「ちぇ~今日学校で作文の宿題が出たから手伝ってもらおうと思ったのに」

母「すぐにお兄ちゃんを頼らないの。少しは自分でやりなさい」

妹「ええ~」

父「宿題ならパパが手伝ってやろうか?」

妹「(どうせ説教)臭いからやだ」

父「臭いのは関係ないだろ・・・」

兄「ただいま~」

妹「あ!お兄!おかえり~ねね、宿題手伝ってぇ~」

兄「何の宿題?どれどれ・・・将来の夢?」

妹「そうなの。私将来について語る前に現状を見据えるタイプだからこういうの苦手で」

兄「お前いくつだよ・・・」

妹「とにかく!ほら!お兄!やるよ!」


兄(1時間後)


妹「出来た~!じゃあ読むから聞いていてね?」

兄「碧の言葉を俺が上手く文章にしました。傑作です」

妹「6年2組榊原碧。私は将来お金持ちになりたいです。正確には働かずにお金持ちになりたいです。所謂不労所得というやつです。私は女なので、まず23までに将来有望な男を捕まえます。どうして23までかというと・・・」

父「ちょっと待ったあああ!金とか女とか男とか小学生に相応しくないワードがバンバン出てきているよ!?」

妹「パパ(突っ込みがベタ過ぎて面倒)臭い」

父「だから臭くないってば!」

母「そもそも不労所得なんて言葉何処で覚えたの?」

妹「ママが印税で生活したいって聞いて、印税の意味調べていたら出てきた」

母「ごめんなさい」

父「恐るべしネット社会・・・」

兄「ほら碧続けて?」

妹「どうして23までかというと、女は歳を取ることに価値が反比例していくからです。これはお母さんの小説でも見ましたし、担任の大野先生独身もぼやいていたからです」

父「やっぱダメじゃないかな!これ!もっとさあ、こう夢のある話にしない?」

妹「今のままでも十分夢があるの!私の野望があるの!」

兄「ケーキ屋さんとかお花屋さんとかお兄ちゃんのお嫁さんとか」

妹「パティシエになる程料理好きじゃないし、小売り業は企画から販売までしないといけなくて大変だからいや」

兄「お兄ちゃんのお嫁さんは?」

妹「考えておいてあげる」

母「でも皆の前で発表するんでしょう?周りからの【風当たり】を考えたらもう少し【無難】な内容のほうがママはいいと思うけど・・・」

妹「確かに一理あるわね・・・でもどうしよう!他に夢なんて・・・」

父「ママうまいなぁ・・・(ぼそ)」

母「あの子ぐらいの子って難しい言葉を使いたがるのよ」

兄「学校の好きな教科から考えるのはどうかな?体育が好きならスポーツ選手。国語が好きなならママみたいな小説家だっていいし、理科が好きならパパみたいな研究者とか」

妹「学校の勉強なんてテストがあるからするようなものだし~」

父「おいおい。碧それはダメだぞ?テストっていうのは日頃の勉強が定着しているか確認する為のものであって・・・」

妹「パパ臭い!!算数でたかし君に追いつく時間や速さが分かったところで将来使わないもん!」

父「パパは使うね!いつかたかし君に追いつくね!!」

妹「そもそもなんで勉強しなきゃいけないの?花屋になりたい子は一日中図鑑見てればいいのに」

兄「いいかい?小学生から高校生までの勉強っていうのは皆がするから自分もするんだ」

妹「皆がするから私もって個性を潰している感じがしていや」

兄「出る杭は打たれるっていうだろう?僕達は幼い頃からふるいにかけられ国に試されて・・・」

母「やめなさい。碧は理科と国語どっちが好き?」

妹「国語!理科は動物とか虫とかキモイからいや!」

母「じゃあ、もし給食に虫が出てきたら?」

妹「え?」

母「時代は昆虫ブーム!クラスの実来ちゃんも凛君も蓮ちゃんもみ~んな虫が大好き!虫を研究し、ペットにし、食までもが空前の虫ブーム!しかし葵だけ理科を勉強しなかったからブームに乗り遅れることに・・・」

妹「ん~うん・・・?」

母「例えが悪かったわ。葵が20歳の時。小学生の同級会でイケメンとばったり!あ、あの子は当時からファンクラブがあった純一君!」

兄「無駄に設定が凝ってるねえ」

母「勇気を振り絞って話しかける碧!話が弾みこれはいけるかもと思った矢先、純一君から衝撃的な一言が!」

兄「そういえば碧ちゃんって理科のテストの点数いっつも低かったよね~」

妹「が~ん」

母「ほら、勉強したくなったでしょ?」

妹「うん・・・」

父「いや、え!?それでいいの!?そうじゃないでしょ!?」

妹「パパく・・・」

父「臭くない!いいかい?なんで子供の頃から勉強をするかっていうと、将来の選択肢を広げる為にするんだよ」

妹「え~」

父「パパはね?実は水泳の選手になりたかったんだ」

妹「へえ~」

父「大会でいくつも優勝していたんだぞ?」

妹「・・・」

母「本当よ」

妹「すごーい!」

父「なんで一回ママの方を見るかな・・・まあいいや。パパは子供の時に理科と体育を頑張ったから、大人になった時に水泳選手と研究者どっちになるか選べたんだ。もし葵が今沢山勉強をしたら、将来研究者にだって水泳選手にだって何だってなれるんだよ。何にでもなれる大人ってとても素敵で幸せだと思わないかい?」

妹「じゃあ、じゃあ今たっくさん勉強したらお金持ちにもイケメンの嫁にもなれる!?!?」

父「・・・なれ、る」

妹「すっご~~~い!私作文書き直してくる!」

父「なんて書き直すの!?振り出しに戻ってない!?」

妹「まだ見ぬ将来の選択肢を増やす為に今はたくさん勉強します的な!」

父「完璧すぎる!いってこい!」

妹「は~い」


兄「それにしても意外だなぁ。パパが水泳選手目指していたなんて」

父「今じゃ毎日研究所に引きこもっているけど、昔はスポーツマンだったんだぞ~?」


母「嘘ばっかり」


兄「え?」

母「何がスポーツマンよ。私知ってるわ~。パパが水泳選手を目指していた本当の理由」

兄「本当の理由?」

母「パパが当時好きだった女の子が水泳部だったのよ」

父「ちょ、ちょっとママ」

母「それまでは野球少年だったのにある日突然、水泳選手になる!とか言い出して」

兄「ママはそれを知ってて止めなかったの?」

母「別にその時はパパのこと好きじゃなかったしねえ。本当男って単純でや~ね。さ、夕飯の用意でもしてこよ」

兄「パパ~」

父「しょうがないだろ。当時はまだママのこと好きじゃなかったんだから」

兄「それにしてもさ、葵の男に対する偏見っていうか毒舌って・・・」

父「絶対ママ譲りだよな・・・」


母「パパの夕飯は今日抜きかしら~」


父「ちょ、ちょっと待ってよ!なんで僕だけ!」

兄「さ、俺は将来の選択肢と今日の夕飯のために勉強してこよう~っと」

父「裏切者ぉ~!」

おしまい


~どうでもいいあとがき~

【パパ】【ママ】呼びしている家族ってすごい仲が良いイメージだなあと思って書きました。
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